2017年2月9日(木)19時より21時ころまで、荻窪の鶏肉料理の居酒屋で、第90回士の会が開催されました。
テーマは大半の予想に反してトランプ氏がアメリカの大統領になったことも踏まえ、「分断の時代に我々に何ができるか?」でした。
まず、トランプ氏が社会の分断を招いているという一般論に対し、トランプ氏は貧富の格差が激しいアメリカで没落してしまった中流階級の保護を打ち出しているし、必ずしも分断ばかりの政策ではないのではという問題提起がなされました。
次に、分断には国家、民族、宗教等色々あるが、結局は経済的格差による分断がその根底にあって一番大きいのでは、その解消に対して現実に取りうる対策としてはやはり累進課税しかないのではという意見が出されました。
さらに、日本では金持ちが金持ちによる金持ちのための政治をしており、それでは貧富の差など解消されるわけがない、最低でも300万円もする選挙供託金を10分の1程度に減額しない限り、結局は格差社会と分断が広がるだけなのではという、選挙制度の抜本的改革を求める声も上がりました。
その他、一昔前の日本の「国民総中流意識」を取り戻すためにも、今の日本にない中流階級の利益を代弁する政党、例えば「中流党」を作ってはどうかとか、一人一人がデモやネットなどで分断に反対する声を地道に上げていくしかないなど、議論がかなり盛り上がって面白い会合でした。