2017年9月11日(月)、西荻窪の創作居酒屋で第97回士の会が開かれました。
テーマは「東京での建物の建設ラッシュについて」で、首都直下地震に備え、東京オリンピックから50年が経過し老朽化したインフラを強靭化する必要があるが、それだけでなく国際間都市競争に打ち勝つことや、高齢大都市対策という課題もあるとの問題提起が担当者からなされました。
国際間都市競争でシンガポール等に劣っている点については、アジアの中では都市化が先行したからこそ、1から計画しての都市整備ができないという話があり、それならいっそのこと大震災を待って老朽化で崩壊した建物を一気に立て直した方がやりやすいのではという大胆な意見が出ました。
これに対し、他のメンバーからは首都直下地震に備えた予防的な対策こそが必要で、業界もこれで動いているというまっとうな話が返されました。
次に建物の建設ラッシュと言っても、上記のような目的は見えないし、ただ金儲けや出資物件目的で動いているだけでは?
少子高齢化で住む人がいなかったり、老人ばかりだったりのマンションや団地が増えているという都市の過疎化もあり、今の東京がご老人に幸せな街とは言えない気がするし、これ以上建物を建ててもそもそも本当に住む人がいるのか、確かな目的も見えない建築ラッシュに懐疑的な意見も出ました。
タワーマンションについても話題になり、若いメンバーは25階以上に住むと生殖能力が衰えるという興味深い話をしつつそれ以下なら大丈夫と肯定的でしたが、体力の衰えた中年のメンバーは、エレベーターが故障したときに辛くてどうにもならないとか、面倒くさくて外に出かけなくなるとか、もっと利便性を考えた方がいいのではというマイナス意見が多いようでした。
痛ましいあの同時多発テロから早くも16年が経過した日、話にまとまりはつきませんでしたが、老朽化しかけた会にいきのいい新メンバーも加わり、有意義で楽しい会合でした。