2016年4月6日(水)19時より21時半ころまで、新宿西口の個室イタリアンにて、第82回士の会が開催されました。
会合テーマは「社会的弱者について考える」で、社会的弱者も様々で、弱者を語る偽弱者もはびこる昨今、「弱者」とは何か、「弱者」を救うべきか傍観するのか、などの内容でした。
「社会的弱者」の例として、メンバーからは、捨て子の方や片親の方、夢を追って地方から東京へ出てきても生活が苦しく、クラブ等風俗店で働いている若い女性、子供との最低限の生活さえままならないために同じような境遇に陥っているシングルマザー、小さな事業を起こしたが、いつも生活がぎりぎりで年金を払えなかったため、70歳を過ぎても働き続けている方などが挙げられました。
しかしこうした方々が本当に「弱者」と言えるのか、議論をするにつれ「弱者」の定義自体が非常に難しいことが分かり、結局、現代社会では、まじめに働き、また働こうとしているのに生活さえままならない「経済的弱者」こそが主な「弱者」であり、そういう方々は救済すべきだし、機会の均等は与えられるべきというのがメンバーの意見の大勢でした。
「経済的弱者」の具体的救済策としては、やはり現在の著しい経済的格差を解消して、お金持ちのお金をこうした経済的弱者に回していくしかないが、その方法論はやはり難しく、まとまった結論までは出ませんでした。
なぜ北欧は「ゆりかごから墓場まで」ができるのに日本にはできないのか、さらにはブータンの例をとってお金がなくても幸せを感じることはできるし、逆にお金があっても幸せでない人はたくさんいるという「幸福論」にまで話が及び、なかなか議論の盛り上がった会合でした。
(なお、上記の「弱者」の定義自体に賛否両論あるところでしょうし、例として挙げられたような方を蔑視等する意図は当会には毛頭ございませんので、念のため申し添えます。)